ポケモンにはややこしい仕様がたくさん存在します。その中の一つで、特性:てんねんも例外ではありません。
今回は、そんな特性:てんねんに関して徹底解説していきたいと思います。ちょっと難しいかもしれませんが、できる限りわかりやすくまとめるのでよろしくお願いします。
特性:てんねんとは?
まずは、特性の1つであるてんねんの効果を見ていきましょう。相手の能力上昇・下降を無視する効果を持っています。
これに該当する能力というのが、こうげき、ぼうぎょ、とくこう、とくぼう、回避率、命中率です。要は、素早さ以外ですね。
でも、すばやさの高い特性:てんねんポケモンは、ラウドボーンの種族値66くらいなので、あまり気にしなくて良いでしょう。特性:てんねんのポケモンは、優れた耐久数値を持っているポケモンが多いため、受けに特化しているポケモンが多いです。
特性:てんねんの対戦における影響
対戦時における影響として、特性のてんねんで何が起こるかというと、相手がどんなにりゅうのまいやつるぎのまい、めいそうやちょうのまいといった、強力な積み技を実質無視するというとんでもない影響力があります。
ただ、デメリットもあり、能力変化を無視するということは、相手が使ってくる技として、オーバーヒートやサーフゴーのゴールドラッシュなどの高火力だけど能力下降効果を持つ技を2回目以降受けた時に、能力下降を無視してダメージが入ってしまいます。
他にも、ヘイラッシャと技であるアクアブレイクの相性の悪さも目立ちます。アクアブレイクは、低確率で相手のぼうぎょランクを1段階下げる効果がありますが、それもてんねんで実質無視されてしまいます。
特性:てんねんがどのようにはたらくのか?
それでは、ちょっと複雑なてんねんの細かい仕様を見ていきましょう。基本的には逆になるだけですが、実際の対戦だとどっちがどっちだっけ?ってなる可能性があるため、一つ一つ見ていきます。
特性:てんねんのポケモン同士が場にいる時
当然ですがこの場合、お互いの能力上昇・下降を無視します。ドオーやヘイラッシャの場合、お互いのろい(すばやさ下降後、こうげきぼうぎょ上昇)を積んでも、与えたり受けたりするダメージ自体は変わりません。
特性:てんねんポケモンが相手の場にいる場合
攻撃する側の時、こちらがいくらこうげきやとくこうを何段階上げても、相手に通る技のダメージは変わりません。代わりに、こちらのこうげきランクを何段階下げられても、相手に与えるダメージは、通常時と変わりません。
てんねんのポケモンから攻撃を受ける際は、こちらのぼうぎょやとくぼうが上がっていても、通常のダメージで計算します。
つまり、特性:てんねんもちのポケモンの前で、てっぺきやドわすれといった積み技を積んでも意味がないということになります。
こちらのポケモンが特性:てんねんの場合
相手のポケモンがいくらつるぎのまいやりゅうのまいなどでこうげきを上げたところで、こちらが受けるダメージに能力変化の影響を受けません。
逆に、相手のポケモンがインファイトなどの相手自身のぼうぎょ、とくぼうが下がる技を打ってきてこちらが耐えた後に攻撃をしてもぼうぎょとくぼうは能力ダウンしていない状態で攻撃を受けます。
また、相手ポケモンのオーバーヒートやゴールドラッシュといった攻撃などは、能力ダウン分が無視されて通るので、ダメージが減らないというのも覚えておきましょう。
特性:てんねんと特性:かたやぶりの仕様
相手ポケモンの能力上昇や下降を無視する強力な特性:てんねんですが、デカヌチャンやオノノクス、そして炎オーガポンといった特性:かたやぶりもちのポケモンの能力上昇は無視できないという側面もあります。
特に最近見るポケモンでいうと、炎オーガポンが代表的ですね。裏のヘイラッシャに引いたとしても、つるぎのまいを使われた後のオーガポンに、ウッドホーンを撃たれるとごっそりHPを削られてしまいます。
物理耐久が非常に高いヘイラッシャとはいえど、かたやぶりに加えて攻撃2段階上昇時には、テラスタルして対処するなどの必要性があります。
特性:てんねんとエスパー技・アシストパワー
能力上昇を無視する特性であるてんねんですが、能力上昇による技の威力上昇までは無視できないという点に注意が必要です。
2回特性:かそくが発動して、2回めいそうを打ったクエスパトラがいる場合、アシストパワーの威力は、140となるため、特性のてんねんだけでは太刀打ちできないケースがあります。
また、バトンタッチからのアーマーガアなどの悪技、つけあがるも悪タイプで物理技あつかいのアシストパワーと同じ仕様のため、注意が必要です。
特性:てんねんポケモンに対する対策方法
特性:てんねんを持ったポケモンに対する解答としては、積み技に頼らない火力増強アイテムを持たせたり、タイプ一致テラスタル高火力技や一撃必殺技などが挙がります。
あとは、相手のてんねんもちポケモンの技にもよりますが、どくどく状態にしたりステルスロックをまいてサイクル戦に持ち込んで徐々に有利対面を作っていきながら追い打ちをかけて行ったり等、少々高度なテクニックが必要だったりします。
しかも、SVでは、新しく3体の非常に強力な、特性:てんねんもちポケモン(ヘイラッシャ、ラウドボーン、ドオー)が追加されたことにより、積み技を持たせたポケモンが3タテを狙いにくい環境となっております。
従来からいたポケモンでは、ピクシーやヌオーなども挙げられます。
特性:てんねんのまとめ
以上が、環境に影響を与えるほど強力な特性:てんねんの解説でした。最後に、要点をまとめてみたので、おさらいして終わりたいと思います。
- 特性:てんねんは、相手の能力変化を無視することができる
- 相手の能力ダウンも無視してダメージを受けるので、オーバーヒートなどの技はダメージ計算を誤らないことが大切
- 特性:てんねんの落とし穴として、積み技を積まれた後のアシストパワーには注意が必要
- 剣舞もちの特性:かたやぶりのポケモンには要注意
これだけ特性:てんねんのポケモンを増やしたのは、おそらく前作でのダイマックスに変わるシステムが変更された影響が大きいと思います。
簡単に言ってしまえば、積み技を持ったポケモンを止められなくなるケースがあるので、そのための調整でしょう。特性:てんねん対策も怠らないようにしておきましょう。